たけちゃん

改革
◆昨年１２月２６日に発足した第２次安倍政権は、既に半年を迎えようとしている。政権はまず金融・財政改革を掲げ、多くの企業が円安と政策効果で恩恵が出ている。６月には「３本目の矢成長戦略」で真価が問われる状況となった。庶民の恩恵は、所得増・賃上げだがお茶を濁した状況であった。現役でないため、実感に乏しいが、統計や報道は景気が上向いていると言うし、野党からの批判もなく、大方の意識は「アベノミックス」で景気が向くと感じてきているのだろう。
◆年金生活者としては、これから具体化する社会保障、特に医療・介護は、最大の関心事である。再生医療など期待することは多い。だが、医療介護のあり方や費用負担では、後退の議論も伝えられる。かっての小泉政権では、国民健康保険料の改革で、７５歳以上を後期高齢者として新制度導入や高齢者保険料２割負担が出された。後期高齢者医療制度は実施したがくすぶり続け、高齢者保険料は、保険証では２割負担と書きながら、実施の強行は無理と１割負担できている。
◆それは所得格差が浮き彫りになった状況で、理屈をだけでは通らない事だった。この経験から、見直し・改革では、無理なことが多く出てくる危惧がある。また、消費税引き上げとも関連することである。タクシー料金引き上げの議論が始まった。改革の目標は、物価を２％上昇であり、消費税引き上げの判断は目前となった。生活に密着しているあらゆる公共料金の値上げも俎上になるだろうし、生活面では円安はプラスとは思えない。明暗同時進行で所得が上がらない人には、暗の被害が押し寄せ、さらに所得格差（生活環境格差）となるのかも知れない。