夏目漱石作 草枕
★「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹差せば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。・・・・」これは草枕の書き出しである。中学生の時に難しくて1頁でやめた。以来1度も本を手にていない。だがこの部分は、現役中思い出しつぶやいた。
★最近、小説(著作権切れ)はタブレットで読む。春頃には「24の瞳」「草枕」を読んだ。タブレットばかりだと眼も疲れるので、「NHKラジオ」スマホアプリを利用して「聞き逃し」のコーナーから過去の興味ある放送を聞いている。好きな時間に(主に夜)興味ある過去の放送を見つけて聴き、いつの間に寝入る。
★偶然一致だろうか春に読んだ「24の瞳」と「草枕」が夏に続けて朗読が放送された。「24の瞳」は朗読では興味無い。「草枕」は、自然や風物、人の観察に理屈ぽく、俳句も出てきて飽きる頃人物が登場する。余(主人公の画家、詩人)と逗留宿の那美(出戻り奥様)との会話は、朗読がひときわ面白かった。俳優の押切英希さんの那美の怪しげな背景を醸し出す語り口はさすがである。
★聞き逃しの「草枕」は30回放送で、第1回は10月22日で順次終了である。一気に聞くこともできるし、再度聴こうと思う。今年は明治150年、月末からは読書週間も始まる。 |